楽しく、明るく、前向きに生きるための小技を身につける

　こうしたあの人がいるごっこでどうなるかといえば、「今までいやだったこと、億劫だったこと」が、少しだけ楽しくなったり、見る目線が変わったりします。

　こんなごっこ遊びを始めるだけで生きづらさが少しでも解消されるなら、すごくコスパのいい解決方法ですよね。

　これらのいろんな工夫が、自分が楽しく明るく、前向きに生きるための小技（小細工）です。

　辛いことを辛いままに受け止めるのは、もう止めましょう。しんどいだけです。

　たくさんの面白い考え方を脳内に取り込んで、気が向いたもの、自分に合いそうなものを選択して実行してみましょう。

　辛いことをヒラヒラと合気道のように軽くかわして生きていくことは、何も悪いことではありません。何があなたの人生に必要か、不要かはあなた自身が決めることです。

　誰かに言われたから選択しないといけないことは、実は、あなたの人生には何一つありません。

　でも、選択する自由の背後には、いつも責任と義務がついて来ることは忘れないようにしましょう。

　だから「他人に言われたこのルートを選んだらこんなことになった！ どう責任取ってくれるんだ！」と言っても、責任を取る人は選択した本人なので、やはり他人に自分の人生の主導権を握らせるのは、やめたほうがよさそうです。

　POINT:
　たくさんの面白い考え方を脳内に取り込んで、気が向いたもの、自分に合いそうなものを選択して実行する。

バク＠精神科医
元内科の精神科専門医
中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害（躁うつ病）や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter（@DrYumekuiBaku）でも人気急上昇中。Twitterフォロワー4.9万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。