他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)が発売されました。同書の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の発刊を記念してそのエッセンスをお届けします。心がスーッと軽くなる珠玉のアドバイスにお付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

「憧れのあの人がいるごっこ」をするPhoto: Adobe Stock

「お嬢様ごっこ」で、心の余裕が生まれる

 私は、とある友達とのLINEで延々「お嬢様ごっこ」をしています。

 これは完全に双方のやり取りの口調がお嬢様ふうなだけですが、この謎の遊びを導入してから、他人との無用なトラブルやケンカは、ほぼなくなりました。

 口調や文体が荒れていると、それだけでケンカになりやすいのかもしれません。

 でも、冷静に考えるといい年をした社会人の二人が、

「先日ワタクシ、ゲームを買いましたのよ」
「まぁステキ! ワタクシは今月遊んでしまいましたので買えませんの」
「お気の毒ですわ……。でも○○様ならきっとしっかり節約なさって来月にはご購入できるようになられますわ! ワタクシ応援しておりましてよ!」
「●●様の励ましでワタクシ、気が引き締まりましてよ!」

 などと双方のテンションがこのまま、何と4年くらいこれで通しております。

 やっていると、

「困っておられる方に酷いことなんか言えませんわ! むしろご助力致しましてよ!」

 と謎の心の余裕まで生まれました。