株価はときとして暴落し、暴落がさらなる下落を招くメカニズムが働く場合もある。そのため、それを知った上で投資をする必要がある。株価が暴落したからといって、あわてて売ってはいけないのだ。(経済評論家 塚崎公義)
株価が理由もなく暴落するワケ
株価は理屈どおりには動かない。ときとして、理由もなく暴落する。株式市場では、蝶が羽ばたいたらその風が原因で隣町のビルが倒壊する、というようなことが起きるのだ。
高値警戒感が充満しているときに起きることが多いが、そうでない場合にも起きないとは限らない。それは、株価が美人投票の世界であることに起因する。皆が値下がりすると思うと皆が売り注文を出して、本当に株価が値下がりするのだ。
さらに、株価が暴落すると、暴落がさらなる株価下落をもたらすメカニズムが働くこともある。「暴落した結果、買い時が来た」と考えて買ったらさらに値下がりした、といった事態も起きかねない。
暴落時に買ったら値段が戻ってもうかった、という場合も多いだろう。しかし、暴落がさらなる価格下落をもたらすメカニズムを知った上で、それでも買い向かうのか否かを考える必要がある。