また、

「高級レストランに行ってみたいからお金が欲しい」
「ブランド物のバッグが欲しいからお金持ちになりたい」
「世界一周旅行がしたいから旅費が欲しい」

 といった願いでも問題ありません。

「高級レストランに行く」「ブランド物のバッグをもつ」「世界一周旅行をする」といった「経験」をして楽しみたい、という目的がちゃんとあるからです。

 ただし、その「楽しみたい」という欲が暴走しすぎると、ご神仏に叱られます。

 本来、どんな経験も自分だけのためでなく、人のために役立てることができます。

 たとえば、高級レストランのおいしい食事で幸福感を味わうことで、家族や周囲の人に優しくすることにつながる。

 ブランド物のバッグをもって自信をつけ、仕事でさらに成果を出せるようになる。

 世界一周旅行で見聞を広め、社会での自分の役割に気づく。

 そんなふうに、実はどんな願いでも人との関わりの中で役立てることができるのです。

 このように、「お金を得て自分がさらに人の役に立つ」という視点をもって祈ることが、ご神仏にお願いする時のポイントです。

 その人が自分の望む経験をして周囲の役に立って輝けるのなら、ご神仏はいくらでも応援してくれます。でも、「自分だけがよければいい」と考えたり、見栄や虚栄心のために行動し始めたりすると、「それは違う」と教えてくれるのです。

 これは金運だけでなく、すべての願いに対して言えることですが、時には、お願いした以上のご利益が来ることもありますし、また逆の場合もあります。

 たとえば、スイス旅行をお願いしたのに、世界一周旅行ができることになったというラッキーな展開もあり得ますが、その一方で、スイス旅行の代わりに、なぜか2泊3日の国内旅行が来るケースもあるのです。それがご神仏のはからいの面白いところです。

 そんなことがなぜ起きるかというと、ご神仏はどんな時も、「その人にとって最善の結果」を出してくれるからです。

 ですから、お参りした後にやって来たものを素直に受け取っていると、意外な展開になり、結果的には別の素晴らしい体験につながったりすることもあるのだと覚えていてください。

 このパターンは、ご神仏の「常套手段」です。ですから、どんな時もご神仏を信じて選り好みしないことが、ご利益を最大限に受け取るコツなのです。

 ご神仏には「自分の人生を歩めるように」と祈ってください。これがご神仏に真っ先に祈ってほしいことです。私自身も、「自分の道を歩めるように、道を踏みはずさないように」と祈っています。

 また、私がご祈祷する時にも、「その方にとって最良の道が示されますように」とお祈りします。