日本は「先進国」から脱落目前、2022年は歯止めの正念場日本の1人当たりGDPは20年ほど前からOECDでの位置が低下し、OECD平均を下回ろうとしている。「先進国時代の終わり」になりかねません(写真はイメージです) Photo:PIXTA

半世紀の先進国時代の終わり?
OECD内で下がり続ける1人当たりGDP

 新年にあたって、日本の国際的な地位の変遷を振り返リ、いま日本が何をしなければならないか、を考えることにしたい。

 次ページにある図表1は、かなりショッキングだ。

 日本はこれまで約50年間にわたって先進国の地位を享受してきたが、いまそこから滑り落ちる寸前にあることを示している。

 1960年から現在にいたる各国の1人当たりGDP(市場為替レートによるドル換算値、世界銀行のデータ)について、OECD(経済協力開発機構、加盟38カ国)諸国の平均値を1とする指数の推移を示したものだ。

 日本は、1970年頃から約50年間にわたって、1人当たりGDPでOECD平均よりも高い水準を維持してきた。

 OECD諸国の平均値は先進国の水準を表す指標と考えることができるだろう。だがいまやその水準を維持できなってきている。