李俊錫代表の選対委員長辞任が
野党の最大の失敗

「国民の力」の李俊錫代表と尹錫悦氏は昨年12月3日、「蔚山(ウルサン)会合」により一度は和解した。

 しかし、尹錫悦氏の側近との対立が激化する中で昨年12月21日、「すべての選対委の職責から降りる」ことを表明、共同常任選対委員長と広報メディア本部長から退いた。

 辞任の直接の要因は選対の趙修真(チョ・スジン)広報団長との対立である。

 李俊錫代表は昨年12月20日の非公開選対会議で、尹錫悦氏の妻・金建希氏の経歴詐称問題と選対委関連報道に機敏な対応をするよう要求。だが、趙修真団長は「私は(尹錫悦)候補の言葉だけを聞く」として、李俊錫代表と正面から対立した。

 趙修真団長がユーチューブ映像で李俊錫代表を誹謗(ひぼう)したことが明らかとなると、対立はさらに激化した。李俊錫代表の不満は趙修真団長に対してだけではなく、「尹核関(尹錫悦氏側の核心関係者)」と呼ばれる尹錫悦氏の側近に向けられているとみる向きもある。いずれにせよ、李俊錫代表の選対辞任を受け、対立していた趙修真団長も辞任の意向を明らかにした。

 尹錫悦氏夫人の金氏への批判が高まったことから金氏は昨年12月26日、経歴詐称に対する謝罪のための記者会見を開き、「すべて私の過ちだ。許してほしい」「良く見せようと経歴を膨らませて誤りを書いたことがあった。そうすべきでなかったのに、振り返ってみるとあまりにも恥ずかしいことだった。国民の皆様に心から謝罪申し上げる」「夫が大統領になっても妻の役割だけを果たす」と述べた。

 その一方、尹錫悦氏は昨年12月27日、選対委に批判的な見解を示す李俊錫代表を念頭に、選対委の会議で「選挙が近づく中、誰であっても第三者的な評論家になっては困る」と指摘、これに対し李俊錫代表は「提言することが民主主義だ」とフェイスブックで応酬した。

 両者の対立に対し、党内からは李俊錫代表に対する厳しい声が聞かれる。羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)前議員は「今は(大統領)候補だけを輝かせるリーダーシップが必要だ」と指摘。また、趙慶泰(チョ・ギョンテ)議員も「党代表としていっそうの責任感を持つことが賢明な判断だ」と苦言を呈した。

 他方、「国民の力」で大統領候補を争った洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏は「尹候補自ら乗り出して(李俊錫代表との)葛藤を管理してほしい。これ以上悪化すれば選挙戦が厳しくなる」と尹錫悦氏に対応を促した。