「週刊ダイヤモンド」1月15日号の第1特集は「ニッポン沈没 日本を見捨てる富裕層」だ。経済成長率、株価の上昇率、教育環境、通貨の購買力、財政健全度……。日本の国際的地位は多くの局面で没落しつつある。富裕層をはじめとした情報感度の高い人々は、そんな日本を見捨て始めている。その身を日本に置きながらもマネーの海外逃避を加速させているのだ。危機的状況に気付けず行動を起こせなければ「ニッポン沈没」の道連れになりかねない。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)

「ニッポン沈没」の現実直視で
日本礼賛ブームは二度と来ない?

日本を見捨て始めた富裕層、没落ニッポンを襲う「七重苦」日本は今、「七重苦」に撃沈されつつある(写真はイメージです) Photo:123RF

「日本のここがすごい」「世界が驚く日本」──。何年かに1回、日本礼賛ブームがやって来る。日本の素晴らしさや海外から称賛される日本の姿を伝える書籍やテレビ番組が、一定の周期で人気を集めてきた。

 この現象は、日本人が世界の中で自信を失ってきた裏返しなのかもしれない。そして今、日本礼賛ブームに再び酔いしれられないほどに、私たちは「ニッポン沈没」の現実を突き付けられている。

 等身大の日本を映す“鏡”となったのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。給付金を巡る混乱やリモートワークに移行できない職場環境など、「デジタル後進国」ぶりがあらわになった。そして日本は今、「七重苦」に撃沈されつつある。