12月の米雇用統計は、早ければ連邦準備制度理事会(FRB)が3月の政策決定会合で利上げに着手するとの見方を変えることはなさそうだ。非農業部門就業者数は前月比19万9000人増と予想を大きく下回ったが、10月と11月の就業者数は合わせて14万1000人上方修正された。失業率は3.9%に低下した。労働市場の逼迫(ひっぱく)とインフレ高進を背景に、FRBにとって約2年前に新型コロナウイルス対策として導入した景気刺激策の巻き戻しを開始することが急務となっている。FRB当局者は12月の会合で、債券購入プログラムの縮小(テーパリング)ペースを加速し、終了時期を6月ではなく3月に前倒しする計画を承認した。FRBは債券購入プログラムの終了を利上げ開始の前提としている。