――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト  ***  今年これまでの市場の状況は、1点において昨年と非常に似ている。指標となる10年物米国債の利回りの上昇率が、昨年と全く同じく0.2ポイントを若干上回る水準にあることだ。しかし、ほとんどの点で今年と昨年は全く異なる。昨年は激しい投機が報われたが、今年は流行の銘柄に投資した人々が痛手を受けている。  新型コロナウイルス禍に伴う混乱の後、正常に戻りつつあるように見える市場の動向には、以下のような三つの流れがあり、長期的パターンには変化の可能性がひとつ見える。