中国は過去2年にわたり、徹底した新型コロナウイルス封じ込め対策を導入し、感染拡大を抑え込んできた。しかし、変異株「オミクロン株」の出現によって、ここにきてパンデミック(世界的な大流行)が始まって以来、最大の難関に直面。中国は自ら築いた「成功の方程式」に手足を縛られているようにすら見える。中国はこれまで、ウイルスがまん延する西側諸国の事例を教訓とするよう繰り返し呼びかけてきた。だが、2月の北京冬季五輪の開幕を直前に控え、オミクロン株の感染拡大が居心地の悪い現実を突きつけている。つまり、中国のコロナ封じ込め成功は、言い換えれば、国内の自然免疫は低水準にとどまることを意味する。そして、ワクチン接種率は高いものの、中国製ワクチンがオミクロン株にどれだけ有効かは疑問が残る。
中国ゼロコロナ策に試練、オミクロンで目算狂う
自然免疫の低さと効果に疑問のある中国製ワクチンが足かせに
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