「お互いを知るために時間を使ったのだ」

2つ目。たとえ交際期間が長かったとしても、時間をムダにしたと考えるのではなく、お互いを知るために時間を使ったのだと考えればいいということ。

その人と付き合っていた時間より、これから幸せに生きていく日々のほうがはるかに長い。
長く付き合っていたとしても本当に合わないのなら、別れたほうが賢明なこともある。

3つ目は、愛情があって別れられないのか、単なる執着なのかをしっかり見極める必要があるということ。

愛しているのなら相手に合わせて、理解してあげるようにすればいい。自分のために。
その人のそばにいられることが幸せなのだから。
もちろん、相手が変わってくれるなら悩むこともないけれど。

もうあまり好きじゃないけど、別れるのは間違いかもしれない。
そう考えて、ケンカを繰り返しながらも、相手との関係に執着してしまい、つらい思いをすることがある。
それは愛でもなく、別れでもない状態だ。
こういう時間が続くと、お互いに傷だけが残る。

気に入らなければとにかく別れろという話ではない。
でも、付き合っていてつらいなら、なぜそうなのかを考えてみる必要がある。

別れようと決めたのにいつまでも離れられないこともあるだろう。

しかし、交際してきた時間よりも、これから幸せになるべき自分の時間のほうが大切だ。
執着しているだけなら別れたほうがいいのだ。

愛し合っているなら、お互いのつながりを感じられなければならない。

安定感
満足感
美しいと思える姿
優しくしてあげたいと思う気持ち
傷やつらさを癒してあげたいという気持ち
ずっとそばにいたいという気持ち
一緒にたくさんのことをしたいという気持ち。

そんな気持ちになれる相手と一緒にいれば、人生はよりいっそう安定した満足度の高いものに変わっていく。

これからの日々、あなたが理想の愛とささいな出来事の中から、多くの幸せを感じて生きていけますように。

(本原稿は、クルベウ著 藤田麗子訳『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』から一部抜粋・改変したものです)