米法律事務所クーリーの共同経営者は昨年末、クライアントの米電気自動車(EV)大手テスラの弁護士から予期せぬ連絡を受け、事務所に所属する弁護士1人を解雇するよう求められていた。事情に詳しい関係者らによれば、テスラの最高経営責任者(CEO)で世界最大の富豪として知られるイーロン・マスク氏は、数多くの訴訟でテスラの代理人を務めているクーリーに対し、弁護士の1人を解雇しなければ契約を打ち切ると伝えていた。マスク氏の怒りの矛先は、証券取引委員会(SEC)の元弁護士で証券関連の訴訟などの担当としてクーリーが雇用した人物に向けられているとされるが、テスラに関わる業務には関与していなかった。同弁護士はSECに所属していた際、マスク氏による2018年のツイートに関して同氏の聞き取りを担当していた。