経団連の就活ルール廃止、コロナ禍での働き方および選考フローの変化など、さまざまな影響が表れている新卒採用市場。学生の志向はどのように変わっているのか。特に近年、有名大学に通う学生を中心に「コンサルティング業界」への人気が根強いといわれてきたが、トップ就活生の志向に変化はあるのか。Googleで新卒採用を担当した経験があり、トップ就活生の動向に詳しいRECCOOの草深生馬氏が解説する。(構成/ライター 奥田由意)
22年卒の学生の間で
コンサル人気が爆発した「特殊要因」
近年、就活生の間で「コンサル人気」が根強いといわれてきました。特に東京大学や京都大学などいわゆる上位校で、就職先としてコンサルティングファーム(以下コンサル)の人気が続いているのにはさまざまな理由がありますが、まず一つは、優秀な先輩がこぞってマッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループなどの内定を取っていて花形業界のイメージがあるということがいえるでしょう。
また、コンサルは外資系企業がほとんどなので、いわゆる「就活ルール」と関係なく採用活動を早くから行っており、学生の間でも早くから対策をしなければならない業界だという認識があります。
そうした中で、来年の春就職予定の22年卒学生の中では、特にコンサル人気が“爆発”したといえます。背景には、コロナ禍ならではの事情がありました。