毎日メンタルを削られてつらい。生きるのがしんどい。でもだからと言って、今の仕事や学校を辞めたら次がない……。そんな思いを持つ人に向けて書かれた、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」(わび著)。著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterを開始して2年半でフォロワーは11万人を突破、10万超えいいねを連発し、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。「焦らず、無理せず、自分らしく楽しく生きるメソッド」が詰まった本書。今回は、発売を記念して特別に本文より一部抜粋、編集して紹介する。

【メンタルダウンから復活した元自衛官が語る】心を回復させる習慣とは?Photo: Adobe Stock

メンタル回復のきっかけになった「御朱印巡り」

私は昔から、お寺や神社をお参りするのが大好きです。

メンタルダウン後は、お寺や神社のおかげで心身を回復・維持していると言っても過言ではありません。

私はメンタルダウンしてから、なかなか回復しませんでした。

実家での療養やお医者さんのおかげで、どん底からは抜け出したものの、感情の凸凹が激しい日が続き、ほとんど家に引きこもっていました。

そんななか、病院からの帰り道に、とあるお寺で「摂津国八十八所巡礼」という文字を見かけました。

調べてみると、当時私が住んでいた地域付近のお寺八十八箇所を巡礼すると、願いが叶うというものでした。

休職中で、昔からお寺や神社が好きだったということもあって、試しに一番近くのお寺に御朱印をいただきに行きました。

適当な距離の散歩と、お寺の境内の清々しさ、そして御朱印をいただいたときの小さな達成感は、久しく忘れていたものをいろいろと思い出させてくれました。

それ以降、気分がいい日は「摂津国八十八所巡礼」をしていました。

半分くらい達成したときに、異動となってしまったので、すべてを巡礼することはできていませんが、個人的にはメンタルダウンからの回復にかなり効果があったと思っています。