米国では、新型コロナウイルス感染症による死者数が昨年前半以来の高水準に達した。変異株「オミクロン株」のまん延で感染が急拡大する中、1日当たりの死者数がデルタ株流行時を上回った。ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、新たに報告されたコロナによる1日当たり死者数(7日間平均)は24日までに2188人に達し、オミクロン株がまだ確認されていなかった2カ月前の水準を約1000人上回った。オミクロン株による死亡率は従来株に比べて低いことを示すデータが報告されているものの、感染がこれまでにない速さで拡大していることで、死者数が減少しにくくなっている可能性があると専門家は指摘する。米疾病対策センター(CDC)の国立衛生統計センター(NCHS)で死亡率統計部門トップを務めるロバート・アンダーソン氏「オミクロン株のように、特定の人にとっては他の病気より死亡リスクが低い病気でも、感染力が強くてより多くの人に感染すれば、死者が多くなりかねない」と指摘した。