電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、中国の後押しを受け、異例なほど大きな利益を上げる自動車メーカーとなった。だがそれによって、同社が1兆ドル(約114兆6500億円)近い時価総額に値するテック企業となっているかは定かではない。EVの先駆者であるテスラはこの2年で上海工場での生産を強化し、これまでの赤字を全て相殺するだけの利益を上げてきた。同社は26日、2021年10-12月期(第4四半期)の営業利益率が14.7%だったと明らかにした。この業界では1桁台が普通とされている。この営業利益率はテスラにとって過去最高となったが、アナリストが期待していたほど高くはなかった。同社の10-12月期売上高の好調が、前四半期の数字14.6%を容易に上回るかもしれないという期待を高めた可能性がある。だが実際には、原材料費や輸送費の上昇に加え、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の株式報酬に絡む3億4000万ドルの人件費に、スケールメリットは食い尽くされた。同社の株価は時間外取引でそれほど動かなかった。
テスラ、巨大テック企業の証明はまだ先
EV販売でキャッシュを生み出すことができることを示しているが――
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