欧米の防衛当局者によると、ロシアは医療部隊をウクライナ国境付近に派遣するなど、ウクライナ侵攻に向けた最終段階の準備を進めているとみられる。医療部隊の派遣は侵攻が確実であることを意味しないものの、戦闘を実行するには必須であり、西側諸国の間ではロシアのウラジーミル・プーチン大統領の意図を巡り激しい議論が交わされている。米国と欧州の同盟国、特にドイツとフランスは、同じ情報から異なる結論を導き出しているようだ。米ホワイトハウスは27日、ドイツのオラフ・ショルツ首相が2月7日に初めて米国を公式訪問すると発表し、ウクライナ情勢が最も重要な議題になるとの認識を示した。ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は同日、ウクライナを巡る緊張緩和に向けたロシアの要求を西側諸国が受け入れるかどうかについて、「楽観的になれる理由はあまりない」と述べた。ペスコフ氏は記者団に対し「われわれの懸念が考慮されたとは言えず、われわれの懸念に配慮する意思が示されたとも言えない」と語った。