欧州の政府関係者がロシア産天然ガスの代替となる供給源探しで米国の支援を仰いでいる。ウクライナ情勢の緊迫化に伴い、ロシアからのガス供給が滞る事態に備える狙いがある。ロシアは10万人を超える軍部隊をウクライナ国境付近に集結させている。こうした中、エネルギー分野の欧州連合(EU)当局者は米当局者と協議を重ねており、代替供給の確保に向けてアゼルバイジャンやカタールといったガス生産国を訪れている。欧州では昨秋からガス確保の動きが始まっていた。当時は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から景気が立ち直りつつあり、ガスや電力価格が高騰していた。ここ数週間でこうした取り組みは加速している。ロシアとウクライナの間で緊張が高まり、かつては想定外だった、ロシアからの供給が遮断されるシナリオが欧州政府関係者の間で意識され始めたためだ。ロシアはEUの天然ガスの約40%を供給する。
欧州、ガス確保で米の支援仰ぐ ロシア産の代替探し
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