不動産業者のライアン・サーハント氏は昨秋、自身が手掛ける物件の一つ、マンハッタンのダウンタウンにある約2500万ドル(約28億8500万円)のマンションの申し込みを受けて喜んだものの、疑念も抱いた。サーハント氏はその購入希望者に物件を案内した。その人物は、悪い人には見えなかったが、ウォール街や名家の富裕層が多いサーハント氏の典型的な顧客像には当てはまらなかった。この購入希望者は自営業だと言ったが、サーハント氏がグーグルで検索しても、その人物が持つ資産がわかるものは何も見当たらなかった。ひやかしではないかと警戒したサーハント氏は資金の証明を求めたのだが、送られてきたものを見て同氏は驚いた。それはその希望者が保有する約6億ドル相当の暗号資産の明細書だったのだ。「クレイジーだ」とサーハント氏は語った。
暗号資産長者、米不動産業界の新たな大口顧客に
「クリプト・ミリオネア」や「クリプト・ビリオネア」と呼ばれる暗号資産長者が高額物件市場に殺到中
有料会員限定
あなたにおすすめ