株式相場の波乱、やるべき二つのことPhoto:Spencer Platt/gettyimages

――筆者のジェイソン・ツヴァイクはWSJパーソナル・ファイナンス担当コラムニスト

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 どこまで悪化するのか?

 政府が注ぎ込んだ巨額の資金に支えられたここ1年以上、株式市場は上げ一辺倒しかないように見えた。だが先週の1週間でその幻想は打ち砕かれた。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が早ければ3月にも利上げに踏み切るとの確信が強まり、投資家は慌て始めた。ダウ工業株30種平均は24日の取引で1000ドルも変動した。しかも2回もだ。一時3%余り下落した後に切り返し、前営業日の終値を上回って引けた。その後も週末まで乱高下が続き、S&P500種指数は2022年に入り9%超の下落、ナスダック100指数は14%以上の落ち込みとなった。

 しかし、次に何が起こるか、というのは正しい問いかけではない。

 偉大な投資アナリストであるベンジャミン・グレアムは1963年、ある講演でこう語った。「ウォール街での50年近い経験から、株式市場がどうなるかは、ますます自分には分からなくなったが、投資家が何をすべきかは、ますます分かるようになった」