米連邦準備制度理事会(FRB)が緩和マネーの時代に終止符を打つと決めたことで、住宅ローン市場にその影響が広がってきた。買い手にとっては購入コストが増大する。FRBは新型コロナウイルス禍が始まって以降、住宅ローン債権の最大の買い手だった。現在は資産買い入れを縮小しており、2兆7000億ドルに膨らんだ住宅ローン担保証券(MBS)の保有縮小に向けた地ならしも進めている。コロナ下で大量の緩和マネーを呼び込んできたMBSには一転して売りが膨らんでおり、転機を迎えている。FHNファイナンシャルの住宅ローンストラテジスト、ウォルト・シュミット氏は「2カ月で量的緩和から量的引き締めへと転換すれば、こういう事態が起こる」と話す。
FRBの引き締め転換、米住宅市場に痛みじわり
MBS最大の買い手だったFRBが巻き戻し、家計に直接的な打撃
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