ウクライナ国境沿いに集結したロシア軍部隊の脅威がどの程度差し迫っているかを巡り、米国とウクライナの間で温度差が鮮明になっている。西側諸国からウクライナに軍装備品が届けられる中でも両国の溝は埋まっていない。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と安全保障担当の上級アドバイザーらは、最大の脅威はロシアによる全面侵攻ではなく、ウクライナの不安定化を狙った試みだと主張。国民の恐怖心を高め、経済に支障を生じさせることは避けたいとの考えだ。米国とウクライナの隔たりは、ロシアの軍事能力の評価よりも、ウラジーミル・プーチン大統領の意図をどう読むかに関するものだ。米軍の元欧州総司令官で今週、キエフでゼレンスキー氏と会談したベン・ホッジス氏は「大統領が脅威の深刻さについて混乱していないと確信している。違いはおそらく意図に関する分析だ」と話す。
米・ウクライナに溝、ロシア脅威で判断割れる
経済への打撃や混乱を避けたいウクライナ、慢心を懸念する米国
有料会員限定
あなたにおすすめ