ジョー・バイデン米大統領は3日、米軍がシリア北西部で急襲作戦を実施し、過激派組織「イスラム国」(IS)の指導者、アブイブラヒム・ハシミ・クラシ氏が死亡したと発表した。クラシ氏は米軍が接近する中で爆発物により複数の家族を巻き添えに自爆死したという。バイデン氏は急襲作戦を命じたことや、国防総省に民間人の犠牲を最小限に抑えるよう指示したことなどを説明した。米当局者らが米国本土への脅威とみなしてきた中東地域のテロ指導者を取り除いたことで、ホワイトハウスは今回の作戦が成功だったと認識している。ウクライナ危機や国内問題への対応に追われるバイデン氏にとっては、外交政策上の勝利をもたらした。バイデン氏はホワイトハウスで演説し、「昨晩の作戦は主要なテロ指導者を戦場から排除し、世界中のテロリストに対して、われわれが追い詰め、見つけ出すとの強いメッセージを送った」と語った。作戦に参加した部隊は無事に帰還したとも述べた。