アレクシス・アベルさん(41)は先日、ニューヨーク州バファロー近郊のビージェイズ・ホールセール・クラブで買い物を終え、大量の商品を抱えて店を出た。クラフト・ハインツの「マカロニ・アンド・チーズ」24箱、冷凍モッツァレラスティック50本入り1箱、40ポンド(約18キロ)入りバスマティライス1袋、ひよこ豆12缶パック--。
アベルさんは5児の母で、2020年にキルトショップからレイオフされ、復職しないことを決めた。「もう何かが手に入らない状態は経験したくない」と話す。
家族の毎週の食費は新型コロナウイルス感染拡大前に比べて約25%増え、主食や日用品によっては前の2倍以上買っていると見積もっている。
「景気刺激の現金給付はなくなったけれど、買いだめしておくことに慣れたし、家で料理をすることが増えたので、これは続くと思う」とアベルさんは語った。
小売業者やアナリストは、コロナ初期には多くの商品供給が滞り、買いだめ行動が起こったが、人々が仕事に戻り、店頭在庫が補充され、ワクチンが普及すれば買いだめは下火になると予測していた。ところが、米国人はなお食料や日用品の買い置きを続けている。