オミクロン「感染ピーク」は2月6日週か、日本経済はどこまで回復?オミクロン株はデルタ株対比で弱毒化したとはいえ、感染者数が第5波の約5倍に達すると見込まれ、感染に少し遅れて変動する重症者数は、2月中旬~下旬に昨夏の第5波と同程度の水準まで増加する見通しだ Photo:PIXTA

全国感染者数は1日10万人突破
「5波」のピークの4倍近い

 新型コロナウイルスのオミクロン株は、感染力の強さに加えて潜伏期間が短く、ワクチン接種や過去の感染で獲得した免疫を回避するといった特性を持つことから、非常に早い感染スピードで、瞬く間に世界各地へ拡大した。

 日本でも、2022年2月に入ると東京都の新規感染者数は1日2万人を超え、全国では1日当たり10万人の大台を突破した。これは、昨夏の第5波におけるピーク(約2.6万人)の4倍近い水準だ。

 地域別に見ても、全ての都道府県で新規感染者数が年明け以降に過去最多を記録しており、オミクロン株を中心とする第6波の感染規模がいかに大きいかを物語る。

 感染拡大抑制には、ワクチンのブースター接種や治療薬の早期普及が重要だが、日本のブースター接種回数は2月4日時点で累計609万回(全人口対比4.8%)と出遅れ感が否めない。現役世代のブースター接種が増えるのは3~5月とみられる。

 このため日本経済の回復シナリオは後ずれを余儀なくされる見通しだ。