過去2年の日本景気
高成長の後は一進一退
日本経済は昨年来、新型コロナウイルス感染症の感染状況や、それに伴う政府の制限措置の変化に合わせ、浮き沈みを続けている。
20年4月に最初の緊急事態宣言が発令され、5月に解除となった20年4-6月期は、実質GDPが前期比年率28.5%落ち込み、戦後最大ともされる大幅なマイナス成長に陥った。その後の7-9月期、10-12月期については、宣言発令に至らなかったことからGDPは急回復し、成長率は前期比年率プラス22.1%、同プラス9.6%をそれぞれ記録。高成長を続けた。
しかし21年に入ると、宣言が再発令され、2~3月に段階的に宣言の対象の縮小を進めたものの、4月には、まん延防止等重点措置の適用も始め、宣言の対象も拡大。その後は、宣言・重点措置の対象の縮小と拡大が繰り返され、9月末に全面解除となった。
この期間の実質成長率をみると、21年1-3月期がマイナス成長(前期比年率マイナス2.9%)、4-6月期がプラス成長(同プラス2.0%)、7-9月期が再びマイナス成長(同マイナス3.6%)と一進一退となっている。