データを重視する中国のヘッジファンドが複数つまずいている。そうしたファンドはここ数年、目を見張るようなリターンを上げ、投資家からの資金流入が急増していた。これらのクオンツファンドマネジャーは、統計モデルを用いて銘柄を選択し、取引のタイミングを見計らう。機械学習の取引アルゴリズムによって人間の弱点を排除し、市場のパターンを見つけ出すのである。中国のクオンツ投資の台頭は、米金融街で先年見られたクオンツの成長を反映している。両国の株式市場は大規模かつ流動的だ。中国のオンショア市場は、個人トレーダーの影響を大きく受けるため、クオンツにとって格好の市場だとの指摘が多い。個人トレーダーの行動は不合理だが、しばしばその不合理さが予測可能だからだ。中国証券登記結算有限責任公司(CSDCC) によると、2021年末時点で、中国には約1億9700万の個人株式取引口座があった。積極的に取引する個人投資家の数はそれより少ない公算が大きい。