米国民はインフレ加速にいらだっている。それでも、長期的な問題だとは考えていないようだ。米ミシガン大学が11日公表した2月の消費者信頼感指数(速報値)では61.7と、1月の67.2から大きく低下し、2011年以来の水準に沈んだ。ここ1カ月に新型コロナウイルス感染者が減少し、雇用市場が活況にあることを踏まえると、今回のデータはある意味、こうした好材料とは相いれない部分がある。だが、問題はインフレだ。1月には40年ぶりの水準に跳ね上がった。これにより、家計の購買力が奪われる一方で、金利上昇の見通しが強まっている。調査を統括するミシガン大のエコノミスト、リチャード・カーティン氏によると、回答者の約3分の1がインフレによる家計への影響について触れた。また向こう1年にインフレ調整後の実質所得が目減りすると予想した人は全体の半数近くを占めたという。
インフレは長引くか? まだ懐疑的な米消費者
5~10年先のインフレ期待はあまり高くない
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