――筆者のジョン・ボルトン氏は「ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日」の著者。2005~06年に米国連大使、2018~19年に米大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた。 ***  米国が最後に枢軸諸国の戦略的脅威に直面してから、既に75年以上の年月が流れた。結果的にこの枢軸がうまく機能しなかったのは幸運だった。機能していれば、日本とドイツの最初の組織的攻撃対象は、米国ではなくソビエト連邦になっていただろう。  われわれがいま戦略的に敵対するロシアと中国は枢軸ではない。両国は現在、非スターリン化に伴う共産圏の分裂以来、最も緊密なアンタント(協商)関係にある。