品揃えがきめ細かい点も魅力

 このほか、前回ご紹介したIFAのような「ファイナンシャル・アドバイザーからの助言(33%)」を受けてETFを選んだという人も多いようです。

「セクターへの直接投資(30%)」というのは、ETFは品揃えがきめ細かく、一般の投資信託ではなかなか難しいような、特定業種や特定地域への投資が簡単にできることを評価しているということでしょう。

 アクティブではなく「インデックス運用(27%)」であること、「日中での取引(26%)」や「空売り(10%)」が可能であり機動的な運用ができることを評価している層もいます。

 こうして見ると、アメリカの個人投資家はETFが持つ魅力を非常によく理解して活用しているようです。

朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。