投資期間中に運用をサポートしてくれるサービスも
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末やパソコンを使い、インターネットを通じてロボ・アドバイザーサービスにアクセスすれば、自分の年齢や保有資産の状況、リスク許容度、今後のライフプランといった項目について質問に答えていくだけで、最適な資産配分や具体的な金融商品を選んでもらえるようになってきているのです。
さらにロボ・アドバイザーは、投資を始めるときだけではなく、投資期間中に運用をサポートしてくれるものが少なくありません。
たとえば、時間の経過に伴ってポートフォリオのバランスが崩れてきた場合、そのバランスを調整する「リバランス」を自動的に行ってくれるサービスもあります。
あるいは運用期間中、「このままでは目標金額に到達するのが難しい」という状況になったら、投資額を増やしたり、リスク・リターンを引き上げたり、あるいは目標を引き下げたりといった対応について提案してくれるロボ・アドバイザーもあります。
商品選びや運用期間中のポートフォリオのメンテナンスが面倒だという人にとって、優れたロボ・アドバイザーは至れり尽くせりのサービスを提供してくれます。
特に、「仕事に邁進していて資産運用のことまでじっくり考える時間がない」という現役世代の間では、今後、ロボ・アドバイザーのニーズの高まりが見込めそうです。
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。