岩田彰一郎

スタートアップ企業が成長すれば、マネジメントや専門領域を担う人材を中途採用するタイミングが訪れる。文具通販会社のアスクルも一時期、ハイスペックな人材を次々と採用したが、予想外のミスマッチが起きたのだという。アスクル創業者が、本当に会社の役に立つ人材の見分け方を解説する。※本稿は、実業家の岩田彰一郎『起業家になる前に知っておいてほしいこと 経営の難問を乗り越えるたった一つの考え方』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

会社が成長するにつれて
必要な人材も増えてくる

 企業が成長すると、新たに出てくる課題が、「さらに企業を成長させるためには、どのような人材を採用すべきか」です。

 創業したての頃は、「どのような人材を」などと、贅沢なことはいっていられません。不安定なスタートアップにわざわざ入社してくれる人自体が少ないからです。事業を立ち上げるにあたってやらなければならないことは山ほどありますから、入ってくれるだけでありがたいことです。

 しかし、会社が成長してくると、「御社で働きたい」とやってくる人が出てきます。

 会社としても、社員が増えてくると、新たなタイプの人材を採用する必要が出てきます。組織立って仕事を動かしていかなければならなくなるので、マネジメントができる人が欠かせなくなりますし、人事や労務管理など、組織を動かす仕組みをつくる専門的な知見を持った人も必要になってきます。

 将来を見据えて、新卒人材をポテンシャル採用するようにもなるでしょう。すると、新卒採用のノウハウを持つ人も必要になります。財務戦略の難易度もあがってくるので、資金調達のノウハウを持つ人も必要です。さらにIPOを目指すとなると、IPOの経験を持った人も必要になります。