イランや米国などは、2015年に結んだ核合意の再建に近づいている。ただ、交渉担当者らは制裁解除の規模など、イランからの多くの最終的要求を巡る議論を続けている。交渉を担当している当局者らは、今後数日以内にウィーンで合意がまとまる可能性があるとした。ジョー・バイデン米大統領は核合意の再建を外交政策の最大目標に掲げており、ホワイトハウスはイラン核開発プログラムを抑制することが中東地域安定化のカギを握っているとし、これが達成できれば中国やロシアへの対応に専念できるとみている。米政府当局者らによれば、再建される合意内容は2015年のものとほぼ同じになるものの、イランのブレークアウトタイム(核爆弾1個分の核燃料の製造に必要な時間)はこれまでの1年間から最短で半年にまで短縮される可能性がある。これは米国が合意から離脱して以降、核開発を通じイランが専門技術を得たことが理由だという。