欧州で活動する米国の軍人外交官は、有害な職場環境に置かれている。同僚が相互にスパイを働いたり、中傷にあたるような情報暴露によって相手を傷つけたり、女性の同僚にハラスメント(嫌がらせ)をしたりといったことが起きているという。米国防総省の情報機関である国防情報局(DIA)の一部署をめぐるハラスメント疑惑は、米議会に提出された約30件の目撃証言や監察総監への告発状にその詳細が記されている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、上下両院の情報委員会で共有された内容、および部署内に問題がまん延していることが判明した職場環境調査の結果を確認した。これらの証言をまとめたのは、退役間もない軍人で、叙勲を受けた元パイロット。DIA傘下の駐在武官(外国に駐在し、接受国の軍隊との連絡役を務める)システムの内部告発者を名乗っている。情報コミュニティーの内部告発者は、不正行為だと思われることを適格受領者(議会や監察総監など)に報告し、告発に対する報復から保護されることになっている。
米国防機関の職場ハラスメント、情報戦に影響か
欧州で活動する米国の軍人外交官は、有害な職場環境に置かれていると声を上げる
有料会員限定
あなたにおすすめ