バイデン米政権は核使用を巡ってロシアとの関係がさらに緊迫化しないよう、空軍による大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の定期的な発射試験を取りやめていた。複数の米政府当局者が2日明らかにした。米空軍は当初、3日早朝にカリフォルニア州のヴァンデンバーグ空軍基地で発射試験を行う計画だった。だが政府は2日、ウクライナを巡るロシア政府との緊張関係を踏まえ発射延期の判断を下したという。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2月27日、核抑止部隊が「特別態勢」を取るよう軍に命じ、懸念が広がっていた。延期されたミニットマン3の発射試験は年に複数回実施されている。米国防総省のジョン・カービー報道官は2日、発射試験の延期は「米国が責任ある核保有国であること」を示していると述べた。