米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、ロシアのウクライナ侵攻でインフレ圧力が強まる可能性が高いとの認識を示した。これにより、向こう数カ月でインフレ圧力が弱まるとみていたFRBの見通しは後退する格好となった。パウエル氏は3日、上院銀行委員会で、世界のエネルギー・その他の商品市場でロシアが果たしている役割を踏まえて、「少なくともしばらくの間はインフレに上昇圧力がかかるだろう」と述べた。銀行委の共和党トップ、パット・トゥーミー上院議員(共和、ペンシルベニア州)はパウエル氏に対し、ウクライナでの戦争でインフレ率が上昇することを懸念していると述べた。また、「戦争の行方は誰にもわからないことは十分承知しているが、この戦争がインフレに関するリスク見通しを幾分変更したと言っても良いのではないかと思う」と指摘した。