ロシア企業は2週間前まで、世界中で自社製品を売り、国外の株価指数ファンドから投資を得ることができた。ロシア市民は国内でノートパソコンのMacBook(マックブック)やトヨタ車を買うことができ、国外で自国通貨ルーブルを自由に使えた。現在彼らは、金融面の制約を受けている。ロシアによるウクライナ侵攻の直後から、ロシア経済を孤立させウラジーミル・プーチン大統領に圧力をかけるためのもう一つの戦争が始まった。その第1波は、ロシアの銀行システムを標的とした西側諸国政府による制裁だった。しかし、ここ1週間で制裁の主力は金融システム全般に対するものに変わった。それは、ロシアと世界を結んでいた資金流通のすべての動脈を、事実上断ち切った。一部のケースでは、制裁措置が意図していた範囲以上の対応が取られた。