ロシアは10日、軍が包囲するウクライナ南部の港湾都市マリウポリへの攻撃を強化している。前日には産科病院を爆撃しており、民間人の犠牲が増える中でも戦略的要衝を制圧しようとする狙いが鮮明になっている。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はこの日ウクライナ外相と行った会談の後、産科病院は「過激派民兵」が占拠しており、正当な標的だったとの見方を示した。しかし、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、この件に関して記者団に対し「われわれははっきりとした情報を持っていない」と述べた。マリウポリのバディム・ボイチェンコ市長はラブロフ氏の主張について、「まったくのうそだ。どの言葉であれ、一言も断じて真実ではない」と反論した。