ウクライナ危機を受けて、世界各国の市場で安全資産への逃避が加速している。ロシアによるウクライナ侵攻とこれに伴う資源価格の高騰で、金(ゴールド)や国債へと資金が流れており、さらなる値上がりを見込んだ取引も急増している。金相場に連動する上場投資信託(ETF)に資金が殺到しているほか、国債も買われており、年初からの資金流出に歯止めがかかっている。有事のドル買いを背景に、主要16通貨のバスケットに対するドルの価値を示すウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)ドル指数は14日、2020年6月以来の水準に値上がりした。株式市場の中では、公益などディフェンシブ銘柄が選好されている。S&P500種指数の業種別指数で、公益セクターは月初来3.4%高と、月初来4.6%安、年初来では12%下落しているS&P500とは対照的な動きとなっている。