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おひとり様が増加しているのに、おひとり様に特化した生命保険や損害保険の商品はほとんど見かけません。結婚して子どもや夫（妻）がいる人と同じように保険を選んで、多くの人が損しています。今回は、おひとり様向けの保険の選び方を伝授します。（生活経済ジャーナリスト 柏木理佳）
おひとり様は死亡保険金はどれくらい必要？
死亡保険より大事な保険とは
おひとり様なのに、「毎月数千円で安いから」と掛け捨てタイプの定期保険に加入している人はいませんか？
適切な保険を選ばず、高額な死亡保険金を設定し、多くの保険料を払い込んでいたのに、リストラや病気で、高収入から急に貧困生活に転落した例もあります。ひどいケースでは総額2000万円を無駄にしている人もいました。
筆者の見解としては、おひとり様には自分の葬式代、墓地、墓石代として300万円以下の死亡保険金で十分です。死亡保険金や貯金は、遺族がいなければ国庫に入るため、最近は、おひとり様の遺贈寄付が増加傾向にあるといいます。
定期保険の死亡保険金などは、残された家族が経済的に困らないようにするためのもの。病気がちで膨大な借金がある高齢な親を養育しなければいけないとか、兄弟がいない場合などの例外はありますが、おひとり様は今すぐ見直すべきでしょう。
おひとり様は、自分で貯金を使いきれないお金を残す必要はないのです。しかし、一方で備えがないと生活がすぐに破綻する可能性があります。
そこで、死亡保険金を削る代わりに、おひとり様が検討すべき保険があります。今回は人生のリスクにおトクに備えるための保険について解説します。
