Excelデータ入力Photo:PIXTA

Excel特集、今回は「データ入力でミスしないために知っておきたい八つの掟(おきて)」を伝授する。データ入力なんて誰でもできる、と思うかもしれない。しかし、データが間違っていたらその後の作業はすべて意味がなくなってしまう。できるだけ「正確」に「効率よく」することを考えなければならない。意外と知られていないExcel入力のテクニックを押さえていこう。(Excelインストラクター 佐藤嘉浩)

※この記事では、Office 365バージョンのExcelを使って操作を説明しています。

「Excelのデータ入力方法」は、関数やマクロの知識に比べて重要ではないと感じるかもしれない。しかし、Excelのデータは誰かが入力したもののはず。自分が入力するにせよ、他の人が入力するにせよ、「Excelのデータ入力方法」を知ることは実はとても重要なのだ。

 入力時のミスをなくすには、(1)どんなシートを作るかという前準備、(2)入力ミスをしない・させないための仕掛け、(3)入力後の効率的なチェック――大きく分けてこの三つが大切になる。以下、具体的に気を付けるポイントを見ていこう。

掟その1:
Excelが扱える形のシートを作る

 例えば出金伝票の束をExcelに入力するとしよう。伝票には文字や数字が書かれたさまざまなマス目があるが、それを見たそのままに入力したらどうなるだろうか(図1)。見た目は出金伝票そのものだが、これでは単に記録しただけで、その後に使いようがないデータになってしまう。

図1:伝票の見たままにExcelに入力しても、そのデータは使いようがないものになってしまう伝票の見たままにExcelに入力しても、そのデータは使いようがないものになってしまう 拡大画像表示

 次のような表ではどうだろうか(図2)。どこが何のデータか、分かることは分かるので図1よりはマシ。しかし、Excelのデータとしてはこれも不正解だ。