米労働者の賃金は3月も上昇が続いたが、このところ、そのペースはやや鈍化している。そのことは、労働市場に戻る人が増え、雇用主が以前ほど賃金を引き上げる必要性を感じなくなっていることの表れかもしれない。ひいてはインフレ圧力の緩和につながる可能性もある。米労働省が1日発表した統計によると、平均時給(季節調整済み)は3月に前月比0.4%上昇した。2月も0.1%上昇と、比較的低い伸びだった。それまでの6カ月間は平均で0.5%上昇していた。エコノミストらは、2月と3月の伸び鈍化について、仕事に戻る人が増えて労働市場のひっ迫が和らぎつつあるシグナルかもしれないと指摘する。就業者と求職者を合わせた労働参加率は3月に62.4%に上昇。これは2020年3月以来の高さだが、新型コロナウイルス流行前の水準には届いていない。
インフレ鈍化の前触れか、賃金上昇ペースが減速
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