米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は4日、株主宛ての年次書簡で、米経済は前例のないリスクに直面しており、自身は劇的な大混乱に備えていると述べた。ダイモン氏は経済の健全性についておおむね明るい見方を示した。消費者や企業は現金を潤沢に保持しており、賃金は上昇し、経済は新型コロナウイルス感染拡大による減速を脱して成長しつつある。同氏は、消費者の信頼感は低下したものの、より重要な尺度で見ると支出は増えていると指摘した。一方、ウクライナでの戦争がインフレ高騰と重なったため、新型コロナ流行からの景気回復が遅れるとともに今後数十年の世界的な提携関係が変わる可能性があると警告した。