英単語はそこそこ知っている。文法もそれなりに分かる。にもかかわらず、英語が聞こえない、通じない、会話が続かない日本人が多いのはなぜでしょうか? 国際ヘッドハンティング会社のアジア支社長を務め、現在、シンガポール国立大学で世界の留学生たちに英語コミュニケーション術を教える著者は、その理由を「日本人の英語の勉強法が間違っているから」だと言います。香港生まれで、東京外国語大学の日本語学科を首席で卒業した著者は、「日本語の言語学的特性」を熟知した上で、日本人が最速で英会話を身に付ける方法を考案し、これまでに多くの日本人をペラペラにしてきました。そのメソッドを初公開した話題の書が「7時間で英語が突然ハッキリ聞こえて会話が続く本」です。本書の中から、カタカナ英語と中学英語だけで、驚くほど会話がはずむようになるコツをお伝えしていきます。
「短文」と「つなぎ語」で世界は動いている
本書でも、この連載でも、「短文+つなぎ語」が英会話の真髄である、と繰り返しお話しています。何も難しい言葉や構文を使って、長々と話す必要はないのです。いや、前述したように、それはかえって好まれません。それよりも、分かりやすいシンプルな言葉とフレーズで話す方が生活においてもビジネスにおいても最も有効なのです。
シンプルな言葉とつなぎのフレーズで、いかに立派にコミュニケーションができて、ときには能弁にもなれるのかは、歴史に残る力強い言葉を見れば一目瞭然。インパクトのある名文句で世界中の人の口に上ることも多い英文をご紹介しましょう。すべて、シンプルな短句とつなぎのフレーズで構成されています。
Genius is 1% talent and 99% hard work./Albert Einstein
天才は1%の才能と99%の努力でできている。/アルバート・アインシュタイン
You can not push anyone up the ladder unless he is willing to climb himself./Andrew Carnegie
自分で登る気がない限り、誰かをはしごに押し上げることはできない。/アンドリュー・カーネギー
All our dreams can come true, if we have the courage to pursue them. /Walt Disney
追い求める勇気があれば、すべての夢は叶う。/ウォルト・ディズニー
Kind words can be short and easy to speak, but their echoes are truly endless./Mother Teresa
思いのある言葉は短くて口にしやすいものですが、その響きはいつまでも心に残るものです。/マザー・テレサ