英単語はそこそこ知っている。文法もそれなりに分かる。にもかかわらず、英語が聞こえない、通じない、会話が続かない日本人が多いのはなぜでしょうか? 国際ヘッドハンティング会社のアジア支社長を務め、現在、シンガポール国立大学で世界の留学生たちに英語コミュニケーション術を教える著者は、その理由を「日本人の英語の勉強法が間違っているから」だと言います。香港生まれで、東京外国語大学の日本語学科を首席で卒業した著者は、「日本語の言語学的特性」を熟知した上で、日本人が最速で英会話を身に付ける方法を考案し、これまでに多くの日本人をペラペラにしてきました。そのメソッドを初公開した話題の書が「7時間で英語が突然ハッキリ聞こえて会話が続く本」です。本書の中から、カタカナ英語と中学英語だけで、驚くほど会話がはずむようになるコツをお伝えしていきます。
「ほめ言葉」のバリエーションを知っておく
本書では、タイミングよくリズムに乗った相槌の大切さをお話ししていますが、ここではさらに会話の相手を喜ばせるテクニックをお教えしましょう。
それは、世界共通、人類共通のいわばマナーでもある、相手を「認める」「ほめる」ということです。誰だって、会話の相手から自分の話に共感してもらったりほめてもらったりしたらとても嬉しいでしょう。どんどん話を聞いてもらいたくなりますよね。
難しい表現は必要ありません。シンプルな1ワードから3ワード程度の「ほめ言葉」のバリエーションをマスターしておきましょう。
たとえば会話の中ではこんなふうに使います。
I finally got my driver’s license.
やっと運転免許を取ったよ。
Well done!
やったね!
I just got promoted to sales manager.
セールスマネージャーに昇進したばかりです。
That’s fantastic!
それは素晴らしい!
Nick and Adeleine are getting married.
ニックとアデレーヌは今度結婚します。
How wonderful!
なんて喜ばしい!
「ほめ言葉」にもレベルがある
単にちゃんと話を聞いているだけではなく、相手の言葉に対して心から反応していることが伝わるので「この人にもっと話をきいてもらいたい」と相手に感じてもらえます。これらの例文中の「Well done!」「That’s fantastic!」「How wonderful!」が、それぞれ単なる相槌の「Uh-huh」だったらどうでしょう? 比べてみると、ほめ言葉の効果が分かるはずです。
ほめ言葉を使いこなすためには、「どんな場面でどのフレーズを使えばいいのか」が気になります。最初のうちは、大げさすぎたり、あるいは、あまりふさわしくない言葉を選んでしまったりしないかと心配にもなるでしょう。そこで、本書では、実際に日常会話の中でよく使われているほめ言葉を、みなさんが使いやすいように大まかに3段階のレベル別(カジュアルに使う「いいね!」、心の底からすごいと驚いているときに使う「超すごいね!」、両者の間の「すごいね!」)に分類しています。ぜひ、ご参考にしてみてください。