全世界で700万部を売り上げた学び直しシリーズ「Big Fat Notebook」。日本語版「アメリカの中学生が学んでいる14歳からの~」シリーズも大好評だ。その科学版が『アメリカの中学生が学んでいる14歳からの科学』。大栗博司氏(カリフォルニア工科大学教授)「この一冊で、科学の全貌が見渡せる。中学生のころにこんな本がほしかった」、市岡元気氏(教育系Youtuber)「学校で習う理科がこんなにおもしろいなんてアリエナイ!」、吉森保氏(大阪大学栄誉教授)「カラフルで面白い。ノート風なので読みやすい。大人の学び直しにも最適」と各氏も大絶賛。物理・生物・化学・地学の基本を楽しく一気読みできる本として、大きな話題を呼んでいる同書から、本文の一部を公開!(初出:2022年4月8日)
科学の4分野を「レゴ」でたとえると
・地球科学(地学)は、惑星、恒星、岩石など、地球と宇宙を対象とする学問。生きていないものとその歴史を研究する。
・物理科学は、宇宙のもっとも基本的な構成要素である物質とエネルギーに関する学問。物理学(エネルギーと物質の相互作用を扱う)と、化学(物質とその変化を扱う)に分けられる。
科学では、この宇宙をレゴワールドのように考える。
1.物理学で扱うのは、一個一個のレゴブロックと、その運動のしかたやエネルギーなどあらゆる性質。
2.化学で扱うのは、レゴブロックが組み合わさって大きいものが作られる様子。
3.生命科学で扱うのは、レゴブロックからできているあらゆる生物。
4.地球科学で扱うのは、レゴワールドに存在する、生きていないすべてのもの。
科学者が疑問について調べる方法
科学は、身の回りの世界に関する疑問の答えを見つけるための方法の1つである。科学者はまるで探偵のように、証拠を集めて込み入った難問を解いていく。証拠を見つけるには、実験や観測をおこなう。科学者が疑問について調べるプロセスを、科学的探求という。そして答えを見つけるための方法を、科学的方法という。
科学的探求は、身の回りの世界とそのしくみに関する何らかの疑問から始まる。疑問が見つかったら次に、背景調査や観察や実験をおこなって、その疑問に関係する情報を考えられる限りすべて集める。
背景調査とは、実験で起こるであろう事柄を以前の科学者がどのように予測していたかを調べることである。その予測のことを仮説という。
科学者は仮説を確かめるために、観察をして、その結果を予測と比較する。観察をするには、視覚、嗅覚、触覚、聴覚などの感覚を使って1つの出来事を記録する。定量的な観察は、測定によっておこなう。定性的な観察は、対象の性質を調べる。科学的探求によって明らかになった事柄を、結論という。
・仮説:検証可能な予測や説明
・観察:五感や科学機器を使って、1つのものや出来事を記録すること
・結論:科学的研究によって明らかになった事柄
・定量的情報:数値で表される測定結果に基づくもの
・定性的情報:対象の性質に関するもの
・測定結果は、数値と単位の両方を持っている(例:3メートル、45分、25℃、1リットル、115キログラム)