コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は第一生命ホールディングス、かんぽ生命保険、T&Dホールディングスの「生命保険」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
第一生命、T&Dは前年同期比増収
かんぽ生命は9四半期連続減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の生命保険業界の3社。対象期間は21年10~12月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・第一生命ホールディングス
増収率:10.8%(四半期の経常収益1兆9080億円)
・かんぽ生命保険
増収率:マイナス8.4%(四半期の経常収益1兆5949億円)
・T&Dホールディングス
増収率:3.8%(四半期の経常収益5784億円)
生命保険3社では、第一生命ホールディングス、T&Dホールディングスが前年同期比で増収、かんぽ生命保険が減収だった。かんぽ生命は今回取り上げる過去9四半期全てで前年同期比減収となっていた。
次ページでは各社の増収率の推移を紹介するとともに、かんぽ生命の状況について解説する。