ダイヤモンド決算報#エネルギーPhoto:PIXTA

コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はINPEX、ENEOSホールディングス、出光興産の「エネルギー」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

エネルギー3社は
いずれも大幅増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のエネルギー業界3社。対象期間は21年10~12月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・INPEX
 増収率:121.7%(四半期の売上高3952億円)
・ENEOSホールディングス
 増収率:44.6%(四半期の売上高2兆8999億円)
・出光興産
 増収率:48.9%(四半期の売上高1兆7802億円)

 エネルギー業界の主要3社はいずれも前年同期比で大幅増収だった。特にINPEXは前年同期比で2倍超の売り上げとなっている。

 大幅増収の背景には、原油をはじめとする資源価格の上昇がある。22年に入ってからも、この傾向は継続している。

 次ページでは、各社の増収率がどのように変化しているのか、新型コロナウイルス感染拡大前の19年の比較も併せて紹介する。