導入後、さっそく採用ページやハローワークの福利厚生欄に、企業型確定拠出年金と記入することができ、「これでまた福利厚生が充実して、他社とより差別化ができた。いい人材が集まってくるといいな!」と社長は満足そうでした。

優秀な人材の維持・確保のために

 企業型確定拠出年金を導入したことで、採用数が増えたり、採用しやすくなったり、と、目に見えた効果を発揮するかどうかはわかりません。

 ただ、この社長のように、“従業員の福利厚生をもっとよくしていきたい!”“他社よりも一歩先んじたい!”という意欲的な姿勢は、とても大切だと感じます。

 この意欲があれば、きっと、いい人材も集まってくると思いますし、事業もいい方向に向かっていく、そんなことを思ってしまう事例でした。

 これからは少子高齢化に伴って、人材不足がますます加速していくことが想定されます。また、コロナ後のV字回復期においても、人材の奪い合いは激しさを増していくことでしょう。そんな時代においては、従業員にいかに報いるか、福利厚生をいかに充実させることができるかが、経営者にとって大きな経営課題の一つになってきます。

 そこで、優秀な人材の維持・確保のためには、福利厚生の一環としてこの制度をいち早く取り入れるべきでしょう。今まで以上に従業員を大切にし、よりイキイキと働ける環境を整えるためにも、企業型確定拠出年金は有効です。