くら寿司Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度のすしチェーン編だ。

くら寿司とかっぱ寿司に「売り上げ大格差」

 すしチェーンの主要4社が発表した1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の既存店売上高
 1月度:前年同月比96.0%(4.0%減)
 2月度:同93.6%(6.4%減)
 3月度:同93.5%(6.5%減)

◯くら寿司の既存店売上高
 1月度:前年同月比123.5%(23.5%増)
 2月度:同99.1%(0.9%減)
 3月度:同106.3%(6.3%増)

◯かっぱ寿司(カッパ・クリエイト)の既存店売上高
 1月度:前年同月比118.8%(18.8%増)
 2月度:同92.1%(7.9%減)
 3月度:同89.7%(10.3%減)

◯元気寿司の既存店売上高
 1月度:前年同月比121.8%(21.8%増)
 2月度:同93.4%(6.6%減)
 3月度:同104.4%(4.4%増)

 3月度において最も好調だったのは、くら寿司(106.3%)だ。3月度で最も苦戦していた、かっぱ寿司(89.3%)とは17ポイントもの大差がある。なぜだろうか?

 実は、各社の詳細データを確認すると、くら寿司とかっぱ寿司の差は数値以上に大きいのだ。その理由を確認していこう。